旅果の詩的散文録

転ばぬ先の杖、自由奔放人間旅果が心情を吐露します。なんとか生きる、これが一番と信じてます。皆様や精神疾患の同胞が楽しめる絵画ブログを目指します

呆然と、夜を歩く

夜の闇の中、張りつめた晩秋の田舎道を犬と共に歩く

電信柱の明かりに少しだけ、ほっとする

十年も前、こうやって一人、犬の散歩をした。

時にはそれが無意味で普通から疎外された者の行為のようで

嫌だった…だが、十年経ってもその行為は変わらない

変わらないということは、自分にとってそれが最良

なんだろう。

いつも上を見上げれば夜の星が僕の気持ち

に寄り添うように、輝き、そして宇宙を感じさせた。

夜がなければ生きていけない。昼がなければ

生きていけない。僕だけじゃなく

そういうもんなんだ。この下に広がる大いなる星がなければ

生きていけない。そして宇宙がなければ

なんにも分からないんだ。分からない、そして何も無い

 

僕は感じる 美しい感覚が蘇るんだ

 

忙しい街の生活は僕には合わない…

家に戻ってきて、また散歩するんだ

そよぐ風は僕を素通りさ

当たり前だけど、そんなもんさ

 

僕が僕、誰の代わりはいないんだ

僕という日々を送っている

あなたもあなたの日々を送っている

母は母の日々を送っている

兄は兄の日々を送っている

 

妹も、妹の仕事仲間の一人も

妹の旦那も

 

この全てを包み込むこの偉大な星の上で

 

それぞれの行程を歩んでいる

 

亡き父は…わからない。

 

父は僕にとってヒーローだった

 

昔も今もずっとそうさ。

 

父は、僕を作った。

 

僕は恋人なんか作らない。

 

どうしようもないんだ

 

僕は弱い。運よく生きてるだけのもんさ

 

僕の子供が運よく生きられる保障なんてどこにある?

 

星が綺麗だ。ボーっとして人生をやり過ごしそうだ