美しい君よ
はるか遠くを天使のように舞う君
いつも、僕の恋した女性のように君も通り過ぎるのだろうか
もう僕も若くない 腐臭ただよう人間に成り果てた嗚呼。
昔のような孤独なハンサムはいない。いるのは
腹が出た、団子のような顔の眼鏡オッサンだけ。
私もまた、堕落者達のように独り老いさばらえ
病死か、または…。
このクソみたいな自分という檻は悪夢のように堅く、
どうしても開かない。
悪魔の自分がその前に立ち、私の気力も意志も奪っていく
抗う術がない。運命なのか、それが運命なのか。
君と心通じたのもまた悪魔の敷いた運命なのか。
僕は独りじゃないかもしれない。でも僕の檻の鍵は
なく、あけるなんて不可能だ。
輝かしい未来、君と歩く、大きな公園。
消えてゆく…夢まぼろし、
悲しき運命、底辺労働者として趣味で絵を描く運命。
汚い、人間。狂気のうずまく中、必死に自分を制御する
運命。呪ったさ、生まれたことを。
でも、それでも生きていくほか何ができるだろう。
何かでごまかして、生きていくほか何ができるだろう。